読売新聞(2019年8月12日)でURAが取り上げられました。

社説
日本の科学研究 支援人材の活用で低迷打開を
(2019/08/12 05:00)
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190811-OYT1T50214/

 日本の科学の地盤沈下が指摘されて久しい。研究の成果が、技術や産業の発展に生かされていない問題もある。打開策を考えねばなるまい。

 近年、日本の学術論文数は減少傾向にある。トップの米国が年間約27万本なのに対し、日本は約6万本余りにすぎない。

 米国では、大学と企業が密接に連携し、新たな経済的価値を生み出す土壌がある。研究資金を外部から調達しようとする意欲が大学に高く、大学発のベンチャー企業も多い。こうした点は、日本の大学の弱点とされてきた。

 状況を改善する一つの方策として注目したいのが、研究活動を支える人材の活用だ。ユニバーシティー・リサーチ・アドミニストレーター(URA)と呼ばれる専門職の導入が進みつつある。

 教員と事務職員の垣根を越えた第3の職種と位置づけられ、日本では2011年ごろから導入が本格化した。17年度時点で、国公私立大学や研究機関に、計約1200人が所属している。

 国が研究資金を支給する制度に応募するため、申請書類を作成したり、共同研究者との調整にあたったりする。研究資金を出してくれる企業を探すほか、研究成果をもとに特許を出願する。URAの業務は多岐にわたる。

 従来は主に教員がこれらの業務を担ってきたが、個人の力には限界がある。専門職のURAの助けを得るのは有効だろう。

 すでにURAを導入した大学や研究機関からは「教員や研究者が研究に専念できるようになった」などの声があがる。研究以外の業務から解放されることで、執筆する論文の増加も期待されよう。

 URAの活動により、企業と大学とのパイプが出来れば、新製品や新技術の開発など、本格的な産学連携への発展も望める。

 ただ、URAの雇用は安定しておらず、任期が5年未満という形態が大半だ。優秀な人材を確保するには、処遇の改善を検討することが欠かせない。

 URAをあくまで自分たちの補助要員と見ている大学教員も少なくない。だが、企業出身者をURAとして採用し、新たな発想で教員と一緒に研究戦略を考えてもらえば、研究活動のレベルアップにつながるのではないか。

 文部科学省は21年度にも、URAの専門分野や能力を評価する認定制度を導入する方針だ。日本の科学研究の活性化に貢献できるよう、URAの的確な評価態勢を整えてもらいたい。

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