U-13 新旧に見るURAの価値と定着
  (モデレーター:神戸大学)




 H23年度URA普及定着事業から本格的に全国的に展開されたが、学内からは未だにURAって裏組織?との声や、URAからは大学の戦略が見えない、URA組織としてどのように動いているのか見えないとの声を良く聞く。本セッションではURA組織が「誰」を対象に「どのような価値を提供」するのかを改めて考え直し「URAの学内定着」につながるか再考する。今回は、先行的に組織を導入している名古屋大学、新たに組織を立ち上げた奈良先端大学、神戸大学、大学外組織でURAサービスをするロバストジャパンの事例紹介、会場からのアンケートを交えたパネルディスカッションを行う。URA組織が誰を対象に何の価値を提供するのか、それぞれの解を見出してほしい。



【セッションオーガナイザー】
寺本 時靖(神戸大学 学術研究戦略企画室 特命准教授)

【講演者】






中安 豪(ロバスト・ジャパン㈱ 代表取締役)
 2007年に個人事業として企業の開発コンサルティングをスタートし、2008年には大阪大学の特任助教としてポスドクのキャリア支援事業に着任、2009年まで企業コンサルと兼務した。2011年ロバスト・ジャパン株式会社を設立し、翌年から大学の科研費支援事業をスタート、これまでに数十件の講演と百数十件の面談、数百件の研究計画調書のレビュー、添削を行い、研究者のコンサルティングと申請ノウハウの蓄積を進めている。最近は大学のブランド強化と支援部門の効率化、研究者の省力化と満足度向上をテーマに事業内容を拡充している。長期的なテーマは研究者のキャリア開拓で、野心的な研究者の支援を拡大したい。学位:博士(理学)








玉井 克幸(名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部 リサーチ・アドミニストレーター)
 2002年に生物学で学位を取得後、約6年間博士研究員として、基礎研究に従事。2008年に大阪大学に移り、博士人材のキャリア支援事業(JST)のスタッフ(特任助教)としてプロジェクト推進業務に関与。2012年には名古屋大学で新しくスタートするURA室に初期メンバーとして加わり、広く人材育成に関わるグラントの申請支援・プロジェクト推進支援や、URA自身の研修の企画・運営なども担当。また、東海地域のURA・CD等研究支援者のネットワークの運営にも関わっているが、今後は産業界・官公庁も巻き込んで、東海地域全体の活性化につながる活動をしていきたい。







村木 倫子(奈良先端科学技術大学院大学 戦略企画本部 特任助教)
 URAへの転身前は、計7ヶ所の研究教育機関において、生物学の学生・ポスドクとして研究に従事。その種類も国内外の大学、JST大型プロジェクト、独立行政法人と多岐にわたる。その間、現在のアカデミアを取り巻く問題の縮図も目の当たりに。2014年より現職。 現在は学長直轄の戦略企画室に所属し、 IR(Institutional Research)を中心とした全学的視野でのリサーチディベロップメントを主に担当。また世界に目を向けた大学の発信力強化やブランド力向上のための活動にも取り組んでいる。奈良先端大のさらなる発展を通じて、日本の、ひいては世界の科学技術の深化に貢献したいという野望で邁進している。


【司会者】



寺本 時靖(神戸大学 学術研究戦略企画室 特命准教授)
 学位取得後ライフサイエンスの博士研究員を努めた後、2009年から金沢大学でURAとしてのキャリアをスタート。科研費の支援や若手研究者の支援、大学の研究戦略立案支援など幅広い業務を経験する。またURA組織化にも関与する。2014年に母校の神戸大学へ移籍し、URA組織の立ち上げに貢献。これまで大小200件以上の申請支援や企画、2つの大学の研究戦略に携わる。特にURA組織のマネジメントと若手研究者支援に興味を持っており、知識と経験を蓄積中。