26 寺本 時靖:神戸大学|王 鴻香:長崎大学

「異分野連携プロジェクト創成マネジメント②」
9月2日 13:20~14:50 中会場(研修室601)

 本セッションでは異分野融合プロジェクトの創成において、実際どのような問題が生じるのか、解決方法等を共有化することを目的とする。北海道大学天野氏、東北大学鈴木氏、神戸大学冨田氏から事例を紹介いただいた後、同セッション①の方法論を念頭において、それぞれの体験談を交えてパネルディスカッションを行う。
 背景として、近年のグローバル化により、地球的規模で複雑化する社会問題や環境問題、産業界ではイノベーションが世界的に求められている。そのため単一の分野の研究者や企業では対応しきれなくなり、多くのステークホルダーが協力して問題解決や新しい概念の創出への取り組みが盛んになっている。例えば、世界的にオープンイノベーションが潮流となり企業のみならず大学さらには一般市民まで巻き込んだ取り組みが盛んである。研究においてもScience2.0の概念の提唱、さらにはオープンサイエンスなどが盛んになってきており、大学においてもバックグランドの異なる多くのステークホルダーと共同研究を進める機会が多くなってきた。多くの大学でも分野を横断した研究プロジェクトの創成が大学戦略として取り入れられている。このような状況の中、URAは異なった分野の研究者を巻き込んだプロジェクトの創成のミッションを与えられている。今回のセッションでは、URAが異分野融合プロジェクトを創成するために必要な知識を得て、異分野融合プロジェクト創成の取り組みの事例紹介と経験談からそのスキルを向上していただきたいとの趣旨で本セッションを企画した。





【セッションオーガナイザー・司会者】
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 寺本 時靖(神戸大学 学術研究戦略企画室 特命准教授)

学位取得後ライフサイエンスの博士研究員を努めた後、2009年から金沢大学でURAとしてのキャリアをスタート。科研費の支援や若手研究者の支援、大学の研究戦略立案支援など幅広い業務を経験する。またURA組織化にも関与する。2014年に母校の神戸大学へ移籍。これまで大小200件以上の申請支援や企画、2つの大学の研究戦略に携わる。特にURA組織マネジメントと若手研究者支援、プロジェクト創生に興味を持っており、知識と経験を蓄積中。


【セッション・オーガナイザー】
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 王 鴻香 Wang Hongxiang(長崎大学 研究推進戦略本部 
 主任リサーチ・アドミニストレーター)

北京大学化学系卒業、同博士課程修了、理学博士。日本の大学、研究所や企業で吸着技術を利用した化学装置の開発、新規無機吸着剤の合成に関する研究に20年以上携わった。その過程で自分の研究テーマで大型外部資金を獲得し、申請書内容の立案・作成やヒアリング準備、採択後の研究実施と経理業務管理、中間評価などへの対応、報告書の作成などの一連の業務を経験した。2014年4月にURAに着任し、外部資金獲得支援、研究力分析などで活動中。URAとして科学の発展に貢献したい。



【講演者】
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 鈴木 一行(東北大学 学際科学フロンティア研究所
 上席リサーチ・アドミニストレーター)

JAXAの関連団体にて、研究および研究管理業務に14年従事。その後、東北大GCOEフェロー、JSTプロジェクト研究員を経て、現職へ。部局URAとして、部局評価分析資料の作成、教員公募・研究課題公募事務、学内の研究所連携事業、本部URAの研究力分析業務支援、部局広報など幅広い業務を担当。



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 天野 麻穂(北海道大学 大学力強化推進本部研究推進ハブURAステーション
 URA)

東京大学大学院修了。博士(農学)。UCLAポスドク、昭和女子大学専任講師、北海道大学特任助教を経て現職。生化学をベースに、幅広い研究テーマと教育に従事してきた。北大発ベンチャーの技術開発職を兼務したこともある。2014年2月よりURA。学内異分野連携推進事業の立案と実施のほか、研究広報やベンチャー起業支援なども担当している。



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 冨田 克彦(神戸大学 学術研究戦略企画室 特命教授)

神戸大学学術研究戦略企画室シニアURA(特命教授)として、現在、神戸市のスマートシティ・プロジェクトを推進。博士(創造都市)。
松下電器産業(現パナソニック)(株)でeコマース事業カンパニー社長、ネット家電プラットフォーム開発センター所長として松下の新規事業であるネットワークサービス事業を担当。総務省、経産省の情報家電セキュリティ関係の研究会の座長、委員を歴任。
科学技術振興機構(JST)にてCISO(最高情報セキュリティ責任者)補佐としてサイバー攻撃対策を担当。