使命と役割

リサーチ・アドミニストレーター(URA)は,大学等研究機関において,研究力活性化のための分析,推進,管理,支援および利活用等の業務,いわゆるリサーチ・アドミニストレーション業務に携わる人のことを指します。平成23(2011)年度から文部科学省「リサーチ・アドミニストレーター(URA)を育成・確保するシステムの整備」事業により我が国の大学等に配置が進み,その後研究大学強化促進事業によりより多くの大学にURAが配置されるようになりました。文部科学省の調査によると,令和元年の調査では約1,500名がURAとして各大学等に配置されています。

URAの業務は,機関によって様々であり,役割も多様ですが,いずれにしても我が国の研究力強化を支える人材として活躍が期待されています。URAのような研究支援人材に注目されるようになった背景には,研究環境の変化が挙げられます。大学に関して見てみると,これまでは研究を行う研究者(教員)とそれを主に経費処理といった観点で支援する事務職員の連携で研究活動が行われてきました。しかしながら,近年は,研究成果で生み出された知的財産の活用や研究の国際化に伴う安全保障管理,研究財源の多様化に伴う多用なセクターとの共同研究など,研究を行う研究者を中心としながらも,その周辺では多様な業務が派生しています。また,研究自体も1研究者で行う研究から様々な分野の研究者が連携して行うチーム研究,先端機器開発と連携した研究など,研究の進め方自体も大きく変化してきています。こうした周辺領域の支援を行うプロフェッショナルがURAと言えるでしょう。

第6期科学技術・イノベーション基本計画においても,URA人材の育成・確保について言及されています。

「リサーチ・アドミニストレーター(URA)を育成・確保するシステムの整備」事業
https://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/ura/index.htm